第2回「エネルギー物質科学の基盤構築」講演会
下記のとおり長崎大学第2期中期目標・中期計画重点研究課題 第2回「エネルギー物質科学の基盤構築」講演会を開催致します。万障お繰り合わせの上,ご参加下さい。
工学研究科物質科学部門 森口 勇
時間 | 講演内容 | 講演者 |
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13:30- 15:00 |
「次世代リチウム電池-新物質開拓から反応機構解明、全固体化に向けて」 | 東京工業大学大学院総合理工学研究科・教授 菅野 了次 先生 |
15:00- 15:10 |
休憩 | |
15:10- 16:40 |
「高エネルギー密度電池としての金属-空気電池への期待」 | 九州大学大学院総合理工学研究院・教授 島ノ江 憲剛 先生 |
【要旨】
- 講演1:東京工業大学大学院総合理工学研究科・教授 菅野 了次 先生
「次世代リチウム電池ー新物質開拓から反応機構解明、全固体化に向けて」 - 蓄電池への期待が高まっている。現在のリチウム電池の性能を凌駕する蓄電池の開発が望まれ、様々な新規な電池系が提案されている。講演では、これまでの電池開発の歩みを振り返ると共に、その課題、解決策等を材料開発面から探る。特に、リチウムイオン電池の課題であるエネルギー密度と出力特性、信頼性の改善に向けて行われている物質探索、電極反応機構の解明研究の一端を紹介する。さらに、安全性の課題のない究極の電池である全固体電池の実現に向けてのアプローチを述べる。
- 講演2:九州大学大学院総合理工学研究院・教授 島ノ江 憲剛 先生
「高エネルギー密度電池としての金属-空気電池への期待」 - 金属-空気電池は正極に空気中の酸素を還元する触媒を用いるため、電池の活物質空間をほとんど負極(金属)で占めることができる。そのため、金属-空気電池の単位体積あるいは重量当たりのエネルギー密度はリチウム電池のそれより高い。この金属-空気電池は古くから知られているが、最近の電気自動車の展開から注目を集めている。本講演では、金属-空気電池の構造、特性、課題、最近の動向などを紹介したい。